ダメピだったオレを本当のエースにしてくれたのは阿部君で。
阿部君のいてくれたからオレはまだマウンド(ここ)にいられて。
阿部君のおかげで皆優しくしてくれて。
全部、全部、阿部君がくれたものなのに。
「三橋、それゲンミツに違う」
ねぇ、どうして?
「お前がエースなのは三橋が頑張ってとったもんだろ」
違う。よ、オレは阿部君がいなきゃオレなんかただのダメピだよ。
「皆が優しいのはお前がいい奴だって知ってるからだし」
違うよ、オレは嫌なやつだよ。なのにどうして。
「そりゃ、阿部はお前を誰より上手く投げさせられるけど、それは三橋がいい投手だからだぞ」
どうして田島君はそんなこと言うの?
「全部お前が自分で手に入れたもんだろ。なんで気付かねーの?」
オレは阿部君がいなきゃオレは駄目なのに。
「阿部がいなくたってお前は負けないよ」
わかんない。
わかんないよ。田島君。
「キャッチャーが阿部じゃなくたって、オレだって、他の誰だってちゃんとバッテリーになれたら、お前は負けない」
そんなはずない。
そんなはず、ないよ。
「そんなはずある!オレは阿部みたいには出来ないけど、それでもゲンミツに、お前となら勝てる」
無理、だよ。
「無理じゃない。信じろよ。俺、お前に嘘ついたことあるか?」
ない・・・。
「じゃあ、勝つぞ」
そういって、田島君は俺の手を引いた。
それは、とても力強くて。
オレは、自分の中で何かが壊れる音を聞いた。
それはきっと世界の崩れる音に似ている。
依存崩壊
田島→三橋→阿部。
3巻の阿部が出られないときに三橋を支えられるのは田島〜というフレーズと、現在見え隠れしている阿部と三橋の依存関係と怪我フラグを見ているうちに浮かんだ絵に話をつけてみた。
えーっと、この絵の田島は三橋のことを虐めてるんじゃないですよ・・・?
そして阿部、名前しか出ていないのにいなくても大丈夫的なことを書いちゃってごめん。
でも、実際問題今の依存関係の状態で阿部になんかあったとき三橋がどうなるんだろうって心配なんだ。
下手したらもっと取り乱して阿部君、阿部君言っても良いような気がするし。
でも田島や泉といるときの様子を見てると三橋は、依存が崩れても一歩踏み出して信頼として立て直してくれるような気がするので、こんな話になりました。
というか、おお振り文一発目からこれか、私。
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