今日の朝食はポテトとほうれん草たっぷりのオムレツにかりっと焼いたベーコン。
サラダにはちぎったレタスの上に採れたてのかいわれときゅうりを自家製のオニオンドレッシングをあえ、トマトを沿えて彩りよく。
鍋の中で湯気を立てているのはコンソメスープ。三種類のきのこが入り、栄養満点。
それに水谷が仕込んでおいたゴマとカボチャの2種類のスコーンを焼き、林檎のジャムとハチミツを用意しておく。
さて、後は飲み物だけど・・・
「はよー、栄口ぃ〜。つか、ごめん寝坊した」
「おはよ、水谷。コーヒーと紅茶とカフェオレ、どれにする?」
「今日はスコーンだし、紅茶がいいかなぁ・・・って、栄口!モーニングの時間まであと20分もないのにその朝ごはんは余裕過ぎない?」
「・・・水谷、今日はモーニングの予約入れてるお客さんいないよ?」
じゃなかったらもっと前に起こしてるよ。そう言うと、水谷は一瞬ほうけた顔をして「そうだったっけ?」と頭をかいた。
・・・さては、すっかり忘れてたな。
いいけどね、モーニングがあるのを忘れて寝こけていたわけじゃないし。
「だからとりあえずは朝ごはんにしよう?」
そういうと、水谷はへにゃっと笑ってオレ、栄口の作るオムレツ大好きーと食卓に着いた。
ホント、作り甲斐のある奴だよ。お前は。
朝飯一つで、こんなにとろけそうな笑顔を見せてくれるんだから。
俺もつられてにっこりと笑って食卓についた。








ありふれた幸福










(宿屋セカンド、営業開始まであと1時間)












宿屋セカンド日常小話。
この世界のこの二人は基本的にこんな感じでまったりとバカップル担当です。(バカップルなのか)



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