1, 神は何故、私たちを愛してくれないのだろう
ばしん!
一切の手加減もなく、髪の毛ほどのためらいすらなく凶器が振り下ろされる。
すんでのところで、かわしたものの安堵する間などない。
二撃目、三撃目と容赦なく攻撃の手は止まず、私は必死になってそれから逃げる。
敵が私に抱くものは唯一つ。
純粋な殺意。
容赦など一部の隙もない。ここで逃げられなければ私は確実に殺されてしまうに違いない。
しかし、敵もさる者ただ闇雲に攻撃するのではなく追い詰めるように私を壁際へと追ってくる。
そしてついに、私の足にかつんと固い壁が触れた。
敵は無表情で私に向かって凶器を振り下ろす。
絶対の死。
逃れようも無い殺意に私はもう抵抗することなどできなかった。
「もう!こんなに洗濯物をほうって置くからこんなことになるんだからね!ほら!団蔵現実逃避し
てないで虎ちゃんと洗濯してきなよ!部屋の掃除のほうは僕がなんとかしておいてあげるから」
そういうが早いか伊助は反古紙にさっき潰した油虫をくるんでくずかごへ捨てた。
その姿は母ちゃんみたいだなと思ったけど、言ったら父ちゃんみたいに拳骨が飛んできそうな
ので言わないことにした。
需要がなさそうなは組と団蔵シリーズ。第一弾は伊助と団蔵。
おかんと子供な二人。団蔵は掃除のことで伊助に怒られまくっていると思う。
お題は友人サイトの† ちょこっと人生 †より
http://loveblow.fc2web.com/odaiindex.htm
2, それで一体、何を得られたのだろう
「金吾ってさ、ここにくるまでずっと一人で旅してきたんだろ?何処から」
「うん、父上の仇を追って相模から出てきたんだ」
「相模・・・喜三太の家があった近く?」
「ううん、僕は鎌倉のほう」
「あ、知ってる昔幕府があったところだよね?前に父ちゃんがそっちのほうに荷物を届けに行った
ことがあるよ。すっごい遠いんだよね?」
「うん、よく知ってるね、ところで荷物って?」
「あ、僕のうち馬借なんだ。だからよく父ちゃんとか若い衆に色んなところの話を聞くし、遠くに
連れて行ってもらうことも多いから地名とかその場所の有名なものとかは結構聞いてるんだ。なぁ
なぁ、旅している間って何か面白いものあった?印象に残ってる場所とかさ」
「うーん、仇探しで夢中だったからなぁあんまりないよ?」
「えー、もったいない。せっかく旅をしてきたのに」
「でも、僕には必要なかったし」
「何いってんのさ!旅の間ではそこでしか見られないようなものが一杯あって、楽しいこととか面
白い技術とか得るものが一杯あるんだよ?楽しまなきゃ損じゃないか」
それに旅を楽しめないってことは、それだけ周りを見れないってことで、危険なんだよ?
「だからさ、敵討ちでも旅の間は楽しまなきゃ」
「うん、次からはそうするよ。でもできれば敵討ちは遠慮したいな。剣修行のたびとかそういうの
がいい」
「うん、そっちのほうがきっと楽しいもんな」
そういうと僕らは顏を合わせてにっこり笑った。
父上、敵討ちの末入学したこの学園で得た友達は何だかとても面白い奴で、これからの生活が楽し
みです。
は組と団蔵シリーズ第二段は金吾と団蔵。
馬が会う友人な二人。
この二人は馬が合いそうなんで、実家のこととくだらない話題でべらべら盛り上がっていると思う。
お題は友人サイトの† ちょこっと人生 †より
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3, じゃあ、汚れてない大人ってどんなんだろうね
「しーらね」
「少しは考えてから答えろよ」
「考えたって銭にはならないだろ」
「そりゃそうだけどさー」
「だいたいさ、汚れてるとか汚れてないとか綺麗だとか汚いとかそんなのたいした問題じゃないだろ?」
「どんなになっても生きたもん勝ちなんだぜ?団蔵」
そう言い切ったきり丸の言葉に重みを感じるのは、僕が彼のようになりそこなったがために違いなかった。
は組と団蔵シリーズ第三段はきり丸と団蔵。
ある意味同類で対極の二人。
この二人の組み合わせは14巻の印象が強すぎて、きりちゃんがシニカルになってしまう。
だからどう頑張っても甘くならないんだよなぁ。
お題は友人サイトの† ちょこっと人生 †より
http://loveblow.fc2web.com/odaiindex.htm
4, 考えて分かることは、最初から答えを知っているということ
うん、まあそうだろうなぁとは最初から知っていたけどね。
「団蔵ってさ、食堂のおばちゃんの作った玉子焼き好きだよね」
「うん、好き」
「馬も好きだよね」
「そりゃ小さい頃から一緒だったからね。乗るのも世話も好きだよ」
「中庭の木陰で昼寝とか」
「気持ちよくていいよな」
「しんべヱが持ってきた万華鏡とか」
「キラキラしてすっごく綺麗だったよな」
「は組の皆は?」
「好きに決まってるだろ?友達なんだから」
「僕も?」
「当たり前だろ?兵太夫だって僕の友達じゃん」
「じゃあ、庄左エ門は?」
「大好き」
・・・0.3秒でこんな返答が返ってくる相手にはかなわないよなぁ。まったく。
は組と団蔵シリーズ第4段兵太夫と団蔵。
すれ違いな二人。
兵太夫は好きなので偶には幸せにしてあげたいのですが、浮かぶネタはこんなんばっかりです。
お題は友人サイトの† ちょこっと人生 †より
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5, 事なかれ主義はもう止めた。
「だから!ナメクジが好きなのはわかるけど、こんなに沢山部屋で飼ったりするからこんなこと
(虫大発生<31巻参照)になるんだ!」
「何だよぉ〜団蔵こそ洗濯物の溜め込みすぎで押入れの床まで腐らせたことがあるくせに〜」
「でも僕はこんなに虫を大量発生させたことは無いよ!」
「それは伊助や庄ちゃんが見かねて、しょっちゅう部屋の掃除を手伝ってくれるおかげじゃないか〜!!」
「庄ちゃんと伊助のおかげでも大量発生させてないことにはかわりないだろ!」
「でもでも、これはナメクジさんのせいじゃないもん〜団蔵の馬鹿〜!!」
「何だよ!馬鹿っていったほうが馬鹿なんだぞ!」
「それじゃ意地悪!そんなに怒ってたら今に会計委員長の潮江文次郎先輩みたいになっちゃうからね!」
「な!ふざけるなよ!幾らなんでもそれは言いすぎだろ!」
「だってホントの事じゃないか!団蔵なんか今に潮江先輩みたいにギンギン言ってくないを頭に巻いて夜中徘徊するんだ〜!!」
「しないよ!そんな不審極まりないこと!」
「だって同じ会計委員じゃん!言い切れるわけ無いじゃないか!」
「しないったらしないよ!そんなことしたら庄左ヱ門に立花先輩みたく焙烙火矢投げられる!」
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「ねえ、庄左ヱ門あの二人そろそろ止めたほうがいいかな」
「うーん、もう少し放っておいても大丈夫だと思うよ。このままとめてなぁなぁにするより思
いっきりぶつかっておいたほうが後腐れなくていいだろう?二人とも事なかれ主義って趣味
じゃないし」
「でもさぁ」
「大丈夫だって、金吾ってば心配性だなぁ」
「いや、聞いててだんだん潮江先輩が可哀想って言うか居た堪れない気持ちになってきたんだけど」
は組と団蔵シリーズ第5段、喜三太と団蔵
後腐れなく喧嘩出来る二人
いや、だって喜三太が転校してきて一番に叩かれたの喜三太だし。
性格的にもおっとりしてるから団蔵とは結構衝突してそうだよなと。
そんできっと終わって3分もすれば喧嘩したこと自体どうでもよくなってそうだなと
庄団と金喜が根底にある人なんでどうしても金吾一人常識人になってしまうのは愛嬌です