あままなさんより賜り物第二段
ぱりっと糊のきいた萌黄の上着に腕を通し、濃紺に桔梗の刺繍の入った袴の帯を締める。
黒い手甲と肩当をつけ、足袋をはき父上の形見の刀を腰にひっさげる。
そうして髪を邪魔にならないように簡単に結い上げれば、準備は終わり。
一つ、二つ、自然と上がっていた心拍数を落ち着けるため大きく息を吸い込む。
波立った心が穏やかな水面のように落ち着いたところで目を開く。
これを着るようになってから、自然と身についた戦い前の儀式。
本をめくるようにすっと、思考を戦闘体制に切り替え一歩を踏み出す。
さぁ、今日もイこうじゃないか。
盾になると決めた、人々のために。
刀になると決めた、己のために。
そして何より、他でもない守ると決めた姫君のために。
僕は今日も剣を振るうよ。
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以上、オフ友あままなさんから送られてきたイラストによって浮かんだ即興SSS第二段
いや、もうホント本編もできてねえのに有難うございます。
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